昨年までエンコーダは定番IC「AS5040」を用いて自作していました。
今年も自作磁気式エンコーダを使いますが、「AS5050」という素子に変更することにしました。
これはインクリメンタル型でなくアブソリュート型で、SPI通信で角度を取得できます。
AS5040と比較しながら、この素子を使うメリットをあげると
・消費電流が少ない(AS5040に比べ最大でも半分、使い方次第で5分の1以下)
・小型かつ軽量、安価
・インクリメンタル型でないので、波形をカウントするタイマー(消費電力大きい)を使わなくてよい
などがあります。
AS5050はSPI通信を介して、ICが内蔵のホール素子で磁石角度を取得するときのサンプルレートを自分で決めることができます。
サンプルレートを下げていくと、かなり消費電流が下げられることが分かりました。ただし、ナイキスト周波数に気をつける必要があります。
実際にどれくらいかというと、例えば2ms周期でサンプリングすると消費電流は2.5mAほどだそうです。
AS5040の16mAに比べるとかなり違いますね。5分の1以下です。
逆にデメリットをあげると
・サンプルレートを下げるとリアルタイムの速度は取得できない
・アブソリュートエンコーダ、SPI通信などの使用により速度取得に関してソフトが使いまわせない
などがあるでしょうか。どちらもソフトの工夫で対処できるものと考えています。
連休を利用してブレッドボード上でテストをしていました。動作確認ができたので、今回情報を公開しています。なかなかいいものですので、興味のある方はぜひ。