昨年の全日本大会でいただいたPicoを組み立てた.
実は「クラシックマウス」も「ステッパマウス」も作製は初めてである.
はんだ付けや組み立てはマニュアルが詳しいので,特に迷うことなく組み立て完了.
今回作製した目的として,「スラローム旋回時に車輪が目的速度を完璧に再現できたうえで,マシンの軌道と慣性センサの出力はどのようになるか?」を調べてみたいと考えている.
というのも,昨年のマウスはグリップ(吸引力),モーター出力をこれでもか,と上げたので,いよいよ制御が律速要因になっているように思い,マシンの挙動やセンサの出力を一度マトモなマシンでちゃんと見極めてみたいという思いがあった次第.
今のマウスは「4輪」やら「吸引」やら「非線形出力の磁気式エンコーダ」やら「安物DCモーター」という,理屈がわからないものばかりあるため,信用ならないセンサ出力でそれっぽい動きをするしかないのである.
上記の目的のため,私のPicoはマイコンボードを自作のものに変更しており,仕様として,ジャイロMPU6500を搭載しマイコンも自分のソフトが移植しやすいようRX→STMに変更している.
(ルネサスのマイコンはH8,SH,RX全ていじったことがないのです…)
そんなこんなで試走までできるようになった.直線→右180度ターン→直線のコマンドの動画とログが以下.ちなみに全センサの出力はフィードバックしておらず,オープンループで制御している.
動画
ログ
ログについて,左上と右下がそれぞれ左右輪の目標速度,それに比例するステップパルス周波数であり,右上と左下がそれぞれジャイロの角速度と角度を,目標値と共に記したものである.
角速度の波形より,角「加速度」がプラスから0,マイナスから0になるときは,オーバーシュートが見られる.車輪の速度は全くそうなっていないのに,である.
自分のマウスだと制御がかかっているため,オーバーシュートが起こっても原因がわからなかったが,制御と関係なく起こることがわかったわけで.
何となくこういう発見をしていきたく,引き続きこのPicoで遊ぶことにする.