2012年11月29日木曜日

AS5040のマウス用途開発(1)

今回は数年前に導入され、現在ハーフでは一定のシェアを占める自作磁気式エンコーダ「AS5040」をマウス用途に開発する方法を紹介します。
というか、自分がどういう風に組み込んでいるか紹介します。

知らない方のためにざっくり説明すると、こんな感じで専用ICの上で円筒型磁石をまわすと、ホール素子で磁界の変化を検知でき、アブソリュートエンコーダになります。
また、アブソリュートでとった位置の変化に対応して、インクリメンタル型の90度位相のずれた2つのデジタル波形も生成してくれます。マウス用途ではこちらのほうがうれしいですかね。
分解能は10bit。マウス的には十分ではないかと。
ICの実物はこんなもの。ハーフサイズに乗っけるICとしてはデカイですが、一般的には小さいほうに分類されるでしょうね。

このエンコーダをマウス用途で使う場合、基本的には、以下の2つの問題を解決する必要があります。

①どのようにタイヤの回転と磁石の回転を連動させるか
②ICはシャーシ基板に垂直に立てる必要があるが、どうするか


①に関して、車軸を長細い円筒磁石にしてしまうというのが大多数を占める気がします。
円筒磁石をホイールに圧入して、モーターマウント側のベアリングで保持するわけです。
私も似たような方法で、車輪に車軸(ステンレス製)を圧入し、その車軸にマウントを作って磁石を固定しています。「なぜ素直に磁石を車軸にしないか」というのは次次回。ご期待下さい。


写真では分かりにくい気がするのでザックリ断面図。これでも分かりにくいかもしれません。すいません。ギアとマウントの間に広い間隔がとってありますが、このあたりはモータマウントのベアリングで保持する部分です。
まあ、何にしてもこれで
①どのようにタイヤの回転と磁石の回転を連動させるか
は解決できました。

次回は
②ICはシャーシ基板に垂直に立てる必要があるが、どうするか
について

次次回は
①,②だけ考えてシステムを構成した人間がハマってしまう問題
についてそれぞれ書きます。

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