前々回、マウスに加速度センサが2個搭載されていて、加速度は2つの出力の平均をとっていると書きましたが、今回は加速度センサが複数必要かどうかについて書きます。
結論から言うと、配置する場所次第では1個でも問題ありません。
ジャイロの場合は配置場所が自由でしたが、加速度センサの場合は個数と配置する場所をセットで考慮する必要があります。
私のマシンを例に説明します。私のマシンには下の写真のように2つの加速度センサを積んでいます。これは、ロボットの回転中心(4輪の接地点の中心)に関して点対称に配置されています。
この点対称な配置はマシンに角速度が生じているときに効果を発揮します。というのも、角速度が生じているときには加速度センサに遠心力がかかるため、下の写真のような加速度が計測されます。
回転中心に関して点対称に配置していればこの加速度は大きさが同じで逆符号ですから、平均をとることで除去できます。
また、加速度センサをはじめから回転中心に配置すれば遠心力が作用しませんので1つでも問題ありません。
変則4輪機構の場合、回転中心にモータがあるため、加速度センサを配置するのは困難と考えられます。そのためこのような2個点対称の配置となりました。
ちなみにですが、加速度センサを2個搭載する場合、回転中心に対して点対称に配置しなければそれぞれのセンサに働く遠心力の大きさまたは方向が異なります。そのため、平均をとっても打ち消せません。
以上のように、加速度センサは個数と配置する場所をセットで考慮する必要があります。変則4輪機構の場合は1個で済ませるのが困難であるため、複数必要です。
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